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2016年1月 7日 (木)

今は幸せ

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    柚子の里とでも言いましょうか


今は幸せ

 女は亭主に死なれると、元気になってのびのび生きる。男は妻に死なれると短命になるといわれていましたね。私は妻に死なれて17年、いまだに元気です。薄情かもしれませんね。
 妻には精神障害がありました。私の中にはそれを世間に隠すという意識がありました。自殺によって妻を失いましたが、夫としてはやはりショックです。誰でもそんなものだろうとは思いますが、私も自分を責めました。私のような者と一緒になったためにこんな結果になったのではないか、私が殺したようなものではないか、と悩んだわけです。今はそんなことを思ってはいませんよ。誰だったらこの結果を避けることができたんだ、と開き直っていますからね。
 でもね、ここまで正直に書く必要はないとは思いますが、妻が自殺したことで、ほっとした気持ちさえあったのです。当時の私は、今の私ではありません。精神障害は隠さなければならないもの、という意識もあり、解放されたという気持ちもあったのです。妻がなくなった当座は、再婚の話など持ってくる人がいたりし
ましたが、もうあんなことはいいよ、っていう気持ちになりました。
 妻が亡くなったのは私が62歳の時。今は79歳。妻の亡くなったその日から私は仕事を辞めて、しばらくボーとしてすごしたのち、ボランティアと趣味の日々が始まりました。

 ボランティアは
妻のこともあり、精神障碍者の作業施設などでの活動が中心で、あとは老人介護施設や車椅子と仲間の会でボランティアです。私のやっていることが、ボランティアと言えるならばという程度のことですけれどもね。
 趣味は山歩きとウオーキング、水彩画、俳句などです。
 私は義務教育終了程度ですから、学歴については劣等感がありました。本職は琴作りの職人でしたが、戦後まもなくは「そんな仕事で食えるのか」と言われたものです。しかしそのころは景
気が良かったですね。「いいですねえ、特殊技術で伝統的な仕事ですねえ」などと言われるようになって、現実は青息吐息になりました。そこでコンビニなどでアルバイトをしようと思っても、学歴で雇ってもらえないんですよ。自分ではそんな能力くらいあるつもいりですけどね。
 そんなわけで学歴による差別なども受けてきました。でも、今の趣味とボランティアの生活、学歴なんて全然関係ありません。しがらみも何もかも取れて、のびのびと生きています。幸いにして健康で一人で生きていても孤独感に悩まされることもなく、酒など飲みながら、楽しく生きている老年です。妻よ、許してね。私はまだしばらくこちらに居るつもりです、

良寛の俳句

 焚くほどは風が持てくる落ち葉かな
 日々日々に時雨の降れば人老いぬ
 木枯らしを馬上ににらむ男かな
 火もらひに橋越て行くさむさかな

ぼんくら俳句

   七草は食わず普段の日で過ごす

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