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2014年6月11日 (水)

『しなやかな日本列島の作り方』

6月11日(水)

本日、スケッチはありません。

○ 『しなやかな日本列島の作り方』藻谷浩介対話集。新潮社

 私は書評を書く気はありません。読んでいて、勝手に想像したり考えたりしたことを、書くのみです。

 私は10代の後半ころから人間の価値を決めるのに、何で「いくら稼ぐか」みたいなことで決めるのだろうと疑問に思っていました。敏感な子なら小学校の上級くらいで感じるんでしょうね。私の場合は、違和感を持ったまま、なんとなく流されて、そのまま成長し、歳を取って老年にいたったということです。それをとことん考えて掘り下げるほどの頭はなかったということです。
 しかし、気がついたら世の中は資本主義なんですね。金が第1なんですよ。私は友人に説教されたことがありますね。「お前ねえ、資本主義の世の中なんだからねえ、そんなことをしていちゃ駄目だよ」。その友人は、社会的な意味でも金銭的な意味でも成功しましたが、私は落ちこぼれに近い状態で、のんきに生きています。
 確かに私は貧乏ですが、不幸だなんてまったく思っていません。趣味とボランティアで日々を過ごしているのですが、私のようなのほほんとした人間が、こんなのんきな生き方が出来るなんて、社会に感謝したいくらいです。何にとらわれることもなく、私は自分のやりたいことを勝手にやっている日常なのです。自分が自分の主人でいられるのです。

 しかし、お金にはもうすこし執着したほうが良かったかなと、今にして思います。東北の震災のとき、正直に言って、私はボランティアに行きたかった。だけど、交通費と宿泊費は自費だからねえ。若いときほど体の無理は聞かないから、夜行日帰りなんて出来ないし。結局地元で自分の出来ることをやる、ということで終わり。その程度の金くらいは自由になるようにしておきたかったね。
 でもね、毎晩お酒を飲んでいるんですよ。それを節約すれば出来るわけだ。ところが、飲みたいんだねえ。

 なんだか知らないけれど、世の中は経済至上主義で、安倍さんは企業を優遇して経済成長を第一の目的にしているようだ。そのために原発も再稼動だ。経済成長すれば人間は幸福になると思っている。嘘だろう。バブル前と今と、日本人は今の方が幸せなのかねえ。私にはそうは思えないな。原発の再稼動なんて、国民の命にも環境にも、いいはずはないだろう。それでも経済が大切なんだ。

 この本を読むまで気がついてはいなかったけれど、限界集落の発生はバブル時代にあったんだね。企業というのは、労働力を消費するのですね。私たちのころならこれはバブルの前だけれど、田舎からの集団就職だね。企業は常に若い労働力を求めて、人を都会にひきつけるわけだ。そして若いうちは、働いても家庭を築き子どもを養うほどの給料を与えずにいる。
 ために、結婚年齢は上がり、子どもは生みにくくなる。少子高齢化は進むわけですな。近頃は、結婚できる給料さへもらえない場合が多い。女性は、結婚するとキャリアを捨てなければならなかったりする。ますます子どもは生みにくいわけだ。その付けが今回ってきているということ。
 そんな企業に減税だって。企業はさらに安い労働力を求めて、海外へ行っちゃうよ。企業が儲かれば国民が潤うなんて、私は信じられない。
 資本主義って言うのは、国民はそっちのけで、大資本を守るということですなあ。いい加減成長神話から脱却したいものだ。

 田舎は因習に縛られて自由がない、息苦しい、なんていうけれど、都会に出て、毎日1時間以上も満員電車に押し込まれているような生活が、果たして自由といえるのか。これは考えてみると、かなり異常なことだ。会社に縛られ、満員電車に押し込まれ、家には寝に帰るだけ。田舎の生活の方がずっと自由ではないだろうか。少なくとも、自分が自分の主人でいられる。

 藻谷浩介氏は地方の再生のために、現場の中で生きる人のために活動されているのだと思う。現場目線がなくちゃね。お上のやり方じゃ駄目なことを知っているから。

駄句
     あじさいの塀をはみ出す路地の裏

 

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