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2014年6月 7日 (土)

私の選句

6月7日(土)

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 新聞の写真から

○ 私の選句

 俳句を始めたばかりのころ、勉強のため俳句の総合月刊誌『俳句』を読んでいた。でも、これを読むのは時間が掛かって、なかなか大変なのだ。ほかに読みたい本もあるのでね。で、しばらく読まずにいた。しかしもともと俳句の事情の分からない私が、総合誌の1誌くらい読まなくては話にならないと考えて、最近は又読んでいる。

 『俳句』誌の最後に「平成俳壇」というページがあり、10人の選者がそれぞれ2ページ分を受け持って、一般読者の投句の選をしている。一人ひとりが「推薦5句」「秀逸10句」「佳作73句」を選んでいる。

 投句数はどのくらいあるかは知らないが、選ばれる句は選句者によってばらばらで、同じくが二人の選者に「推薦」選ばれるというのいはごく僅かだ。三人に選ばれるとなると、年に1,2回あるかどうか、まさに稀有である。枠を広げて、「推薦」と「秀逸」を含めても、事情は大して変わらない。

 良い俳句というものに、何か共通の基準があって、その基準に従って選ぶというならば、こんなことにはならないはずである。しかし、選者によって、良い俳句の基準が違うのだ。俳句というものに対する考え方が、人それぞれに違うということだ。だから、てんでんばらばらに選ぶ。選ばれた俳句もてんでんばらばらである。

 そういう選でいいのだ。だから私も、「推薦、秀逸、佳作」のなかから、自分の選をしてみた。以下、その俳句。

 寒星や妻拭きし湯を捨てる夜も  水口 茂

 二人の選者が佳作で取り上げていた。私はこれが「天」である。作者の妻は永く病床にあるのだろう。自分で風呂に入れないほど衰弱している。だから作者は時々妻の体を拭いたやるのである。その湯を捨てたとき、寒星が冷たく光っていた。立場は逆になるが、石橋秀野の有名な句、「短夜の看とり給ふも縁かな」と対を成すような句。

 ぼたん雪街が静かに力抜く   金子大二郎
 にはとりの噛むように飲む春の水 井上 実
 人日の髭剃らぬ面揃ひけり     水木 誠
 戸袋のことりともせず巣立ちしか 久米清子
 土雛の重さが親したなごころ   後藤光治

 1句目、雪が降り積もると町の力が抜けていくよう、まさにそんな感じ。2句目、鶏の水を飲むさまを良く見ている。3句目「人日」は「じんじつ」で1月7日のこと。会社も休みで、年末年始外へも出ない。皆髭面だ。4句目、戸袋に鳥が巣を作っていた。雛が生まれて賑やかだったが、いつの間にか静かになった。気がつくと、すはもう空である。素朴な土の雛を手に取ると、その重さに懐かしい親しさがある。

ところで、今日の私の「駄句」

    遠山は梅雨の煙て屋根と屋根
    田水張るその上に雨降りやまず
    梅雨しずく斜めに走る車窓かな
    山あいの屋根かたまって露に濡れ
    小川にも白き波立つ梅雨さなか


 


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