梅棹忠夫の本
8月8日(月)
精障者作業所みちくさへ。畑仕事、木工、竹細工。
梅棹忠夫の『裏がえしの自伝』。
梅棹忠夫の本を最初に読んだのは、この本にもたびたびでてくる『もゴール族探検記』である。中身はほとんど覚えていないけれど、本筋と関係ないところを幾つか記憶している。
道端で竹細工をしている人(だったと思う)を見て、それをどのように分類するか悩んだ末、日本の荘園の雑所のようなもの、と思うことで腑に落ちる話しがある。それを読んで、私は逆に雑所を理解した。
又、日本の風景は美しいので、他国の風景を見ても、感心しない場合が多い。風景に対しては、日本人はすれっからしだ、といったことも覚えている。いまとなっては、はたして正確かどうか分からないけれど・・・。
今西錦司の話も出てくる。今西錦司の本も何冊か読んでいるが、こちらの場合は、どの本が最初だったかなどは覚えていない。これもやはり本筋と関係のないところを覚えている。たとえば、宗教に対する態度だ。キリスト教やマホメット教は、なんでも自分の宗教で間に合わせる。日本人の宗教観はディラーを使い分けるユーザーの関係であり、一神教の人達は、製品はすべて一つのディラーのものを使う、という意味のことをいっていた。これは対談集だったかな。
今、ドナルド・キーンの『果てしなく美しい日本』を読んでいる。その中に結婚式を神前でやり、葬式をお寺でやる日本人の矛盾を書いている。それを読んで、今西錦司の宗教観を思い出しました。
『果てしなく美しい日本』はキーン氏が日本に来て間もなく書いたもので、現在の氏の考えと、必ずしも一致しているとは限りません。宗教について、いまどう思っているかは知りません。
スケッチ
新聞の広告写真からです。こんな絵を描くのは手抜きをしたいときです。
昨日疲れましたからね。最近のスケッチは大概ペンを使っていますが、実はその前に鉛筆でだいたいの型を取っています。ただしペンではその線をなぞるのではなく、多少違う場所に線を引いたりしながら描きます。だから手の線を描き直して2本になった、なんてこともあります。でも気にしないことにしています。
今日の俳句
薯を掘る草ぼうぼうの中で掘る
滝壺を出るや谷水ひた走る
野菜蔓伸びてぼんやり夏の月
名瀑に泥色混ざる嵐あと(旧作改作)
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