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2011年2月23日 (水)

漱石と竜之介の俳句

2月28日(水)

私が俳句をはじめる前、漱石では「あるほどの菊投げ入れよ棺の中」、「叩かれて昼の蚊を吐く木魚かな」、竜之介では「青蛙おまえもペンキ塗り立てか」の句だけを知っていた。なおこの3句、うろ覚えで書いているから使っている字は違うかもしれない。

「菊」の方はともかくとして、「蚊」と「青蛙」の句にはユーモアがある。しかしその感覚は、今では分かりにくくなっているのかなあ、と言う気がする。

たとえば漱石の「蚊」であるが、昔は何処の家でも蚊帳を吊らなければ寝られないほど沢山いた。蚊は、昼になるとどこか暗い隅の方へ隠れるのである。たとえば瓶の中など格好の隠れ場所だった。その蚊が木魚の中に隠れたのですね。ぽくぽくと叩かれて、場違いな昼に、フワーッとでてきた。その感じ、分かるなあ。瓶に隠れた蚊だって、ちょいと蹴飛ばすと、何匹かでてきたからねえ。木魚の場合は1匹だろうけれど。

竜之介の「青蛙」。昔のペンキは、今より乾きが遅かったのだと思う。ベンチや板塀などにペンキが塗られていることが多く、「ペンキ塗りたて」などという標識があったりしたものだ。ウッカリ手で触ったり、ベンチなどに腰掛けてしまったりした経験は、多くの人にあっただろう。最近では「ペンキ塗りたて」などという標識は見かけなくなりました。そのような標識を見慣れているから、この俳句がおもしろいのですね。ただ、蛙が青いと言うだけではないのです。

そういえば一茶には「やれ打つな蠅が手をする足をする」があります。これも蠅が沢山いた時代の話しです。今ではそんなところを見かけることはあまりないと思いますが、蠅って奴は、本当に手や足をこすり合わせるんですね。それを多くの人は知っていました。

まあ、蚊や蠅は多くない方が良いし、ベンチもペンキ塗り立てなんて言うものばかりでは困ります。

話は違うけれど、コンクリートも今の方が乾きは早いんではないかなあ。コンクリートが本当に乾くのは1年も2年も掛かるそうですが、私が言うのは、床に流したコンクリートの上に歩いて入れるようになるまでの時間、ということです。昔よりだいぶ早く乾くような気がするけれど、こんなのも技術の進歩のうちなんでしょうね。

○今日の俳句

 砕けたる水にも映す緑かな

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