« 車椅子の会総会 道伝寺 | トップページ | 咲き満ちて »

2010年4月 5日 (月)

厄除け詩集

4月5日(月)

精障者作業所Mのボラ。

最近は小さな詩集を手にすることが多い。若い頃は詩を読むのが割りに好きだった。詩ばかり読んでいたのではなくて、いろいろ読んでいるものの中に詩もあった、と言う程度ではあるが・・・。

しかし、いつの間にか詩を読むことはなくなっていた。所が最近、なんとなく本棚の詩集に目がいくのである。私が好きなのは、平明な詩ですね。難解なものは分からない。だから昔から、山村暮鳥なんてのが好きなんです。

今朝、寝覚めにうつらうつらとしながら、「春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く」と言う詩を思い出していた。俺が訳すとすればどうなるか・・・なんて考えたりしてね。「春は眠くて起きられない、おやおや鳥の声がする」って言うのはどうだろう、等と考えた。

これはこの前読んだ井伏鱒二の「コノサカズキヲ受ケテクレ・・・」の影響を受けている。それに気がついたら、「春眠」の方も、たしか井伏訳があったなあという気がしてきた。

ありました。井伏鱒二の『厄除け詩集』

 ハルノネザメノウツツデ聞ケバ

 トリノナクネデ目ガサメマシタ

 ヨルノアラシニ雨マジリ

 散ッタ木ノ花イカホドバカリ

他の漢詩の訳に比べると、原詩から離れていないなあ。漢詩の訳なのに「アサガヤアタリデ大ザケノンダ」なんて出てくるのが井伏訳ですからね。それが読む者の快感になる。

井伏鱒二の有名な詩で『なだれ』というのがある

   なだれ

 嶺の雪が裂け

 雪がなだれる

 そのなだれに

 熊が乗っている

 あぐらをかき

 安閑と

 莨を吸ふような格好で

 そこに1ぴき熊がいる

おもしろい詩ですね。(莨はタバコです)

次のような詩もあります。

   あの山

 あれは誰の山だ

 どつしりとした

 あの山は

これだけです。詩はこれで良いんですよね。

|

« 車椅子の会総会 道伝寺 | トップページ | 咲き満ちて »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/118203/34094044

この記事へのトラックバック一覧です: 厄除け詩集:

« 車椅子の会総会 道伝寺 | トップページ | 咲き満ちて »