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2010年1月29日 (金)

『進化論を楽しむ本』

1月29日(金)

先日高円寺の商店街を歩いていたとき、古本屋で買った本のうち、『「進化論」を楽しむ本』(中原英臣・佐川峻・著・PHP文庫)が掘り出し物だった。

科学的進化論はダーウインに始まるわけだが、その後に現れたさまざまな進化論について、私のようなばかにでも分かるように(本当は分からないところもある)易しく書かれている。

私にも、ダーウインの進化論や、今西錦司の棲み分け進化論については、あやふやではあるが一応の概念はある。著者達が主張するウイルス進化論というのは、はじめて知った。まだ仮説だけれど、結構説得力はある

本の中に何度も出てくるが、たとえばキリンの首はなぜ長くなったかの説明である。ダーウインの進化論ならば、突然変異があって、少し首の長いキリンが生まれ、それがが生存に適していたので、自然淘汰により、生き残った。更に突然変異をかさねて、首が少しずつ長くなり、今のキリンになった、と言うことになる。しかし、キリンの先祖とされる化石と、現在のキリンになるまでの途中のキリンの化石は発見されていないという。今後発見される可能性はあるのかないのか知らないけれど、これまでのところ、中途半端な首の長さのキリンの化石はないのだそうです。

生物に突然変異があることは知られていますが、突然変異した個体が次の世代に残るためには、1個体の変異だけでは無理なはずで、集団で突然変異をおこさなければならないはず。それはおかしいという感じを持っていました。と書くと、私がが自分で考えて、そう思ったようですが、実は今西錦司がそんな意味のことをどこかで言っていたので、もっともだと思って納得したのです。

これがウイルス進化論だと、説明できちゃうんですね。ウイルスというのは、私などにはよくは分からないけれども、とにかく生きている細胞に入らなければ、活動できないのだそうです。最近ならば死んだ豚の肉にとりついても生きていけるが、ウイルスは生きている細胞に入らなければどうにもならないんだって。そして、人間でも他の動物でも、入り込んで、病気を起こしますよね。

このウイルスが、実は遺伝子の運び屋なんだって。言ってみれば、遺伝子組み換えなんて事を、ウイルスがやるんだね。そしてウイルスが運んだ遺伝子は、子孫にも遺伝するわけです。

さてキリンの首ですけれど、端的に言うならば、ウイルスによって、キリンの先祖に首が長くなる遺伝子が運ばれてしまった。つまりキリンは、首が長くなる病気にかかってしまった。ウイルスですから、集団でかかるわけです。遺伝子が運び込まれたわけですから、その性質は子孫にも受け継がれるわけです。この説に依れば、首の長さが中くらいのキリンなんて必要ないわけです。

ウイルスが遺伝子を運ぶ、と言うことは、少しずつ証明されてきて居るみたいですよ。進化論、今後どう変化していくか、興味があります。

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