« 人物練習帳7・8 | トップページ | 羽後町のあきたこまち »

2010年1月22日 (金)

影隠し地蔵縁起・1

1月22日(金)

影隠し地蔵縁起 第1回

   ~風は見ていた~

プロローグ

Tati0011

 慎君は初めて、二瘤山に1人でハイキングに来ました。二瘤山は、慎君の家から電車で3つほど離れた駅の近くにあります。お父さんに何度も連れて行ったもらっているので、1人で行きたいと言ったときに、誰も反対しませんでした。お母さんは、大きめのお握りを2個作って、水筒やゆで卵と一緒に、リュックに詰めてくれました。お父さんは、

「気をつけて、頑張って行ってくるんだよ」

 といいました。だから慎くんは、大張り切りで蓋瘤山に来たのです。

 二瘤山の頂上は二つに分かれていて、それが山のたん瘤のように見えます。慎くんは、その両方に登りました。疲れたけれど、頑張ったのです。二つ目のたん瘤の上で食べたお握りのおいしさといったら、本当に、これまで食べたお握りの中で、1番おいしかったのです。もしお母さんが、お握りを3個作ってくれたら、きっと3個とも食べたに違いありません。

 お天気は良いし、汗をかいている体にちょうど良いくらいの穏やかな風が吹いているし、慎くんはとても幸せな気持ちでした。思わず、

「ハッピーだぜ」

 と言ってしまったほどです。

                      続く

|

« 人物練習帳7・8 | トップページ | 羽後町のあきたこまち »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/118203/33088725

この記事へのトラックバック一覧です: 影隠し地蔵縁起・1:

« 人物練習帳7・8 | トップページ | 羽後町のあきたこまち »