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2009年11月25日 (水)

大石が戦う

11月25日(水)

御伽婢子・142

大石が戦う

越後の春日山は上杉謙信の居城である。

あるとき、城の中の大きな石が二つ、躍り上がったりぶつかったりして、もみ合っている。まるで喧嘩をしているようである。人々は大いに怪しみ、いぶかったけれど、大きな石が勝手にやっていることなので、手の出しようがない。

二つの石は夜半過ぎまで戦って、お互いに砕けて、小さくなって飛び散った。夜が明けて辺りを見ると、まるで血を流したように赤くなっている。

それから間もなく、信玄は病につき、虚しくなった。その後、兄弟が跡目をねらい、相争った。そのしるしだったのだろうと、後の人は思った。

              御伽婢子12巻 終わり

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