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2009年10月26日 (月)

隠れ里・1

10月26日(月)

御伽婢子・119

隠れ里・1

播州に内海又五郎という者が住んでいた。武芸を好み、弓馬にたけていた。正確も大胆不敵で。おそれを知らない者だった。

ある時、こんな田舎に住んでいたところで、名を挙げることは出来ない。都に上り、播州の守護の赤松満祐に仕えて出世しようと、又五郎は京都に上った。しかし赤松は死んでいた。それならば後藤掃部に仕えようと、今度は宇治に向かった。

足にまかせて歩き、日が暮れにかかるころ、栗栖野というところに出た。雲は低く、雨まで降り出した。人影はおろか人家も見えず、猿の叫ぶ声が不気味に聞こえる。狐火もあちこちに見える。

古い堂が一つあった。柱は朽ち、塀は傾き、木の葉で埋まっているような堂である。太元帥の堂で、昔はここで太元帥(インド国家鎮護の神)の祭りをしていたらしい。随分古びて怖いようだけれども、他に行く当てもないので、その堂の縁に上がって夜を明かそうとした。

夜の10時頃、東の方から松明を灯して、大勢の人がこの堂に向かって歩いてくる。こんなtころに夜中にくるような者は、化け物か、さもなければ盗賊のたぐいに違いない。様子を見ようと思って、又五郎は天上に隠れた。

                        続く

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