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2009年9月18日 (金)

白寿の人 下界の仙境

8月18日(金)

特養さくらへ。Kさんと二人。施設長のTさんと、最近のボランティア事情について話す。

2Fへ。昨日の老人介護施設狭山ケアセンターも、この特養さくらも、1Fはデイケアーの人、2Fが普通の高齢者、3Fがいくらか認知症の進んだ人、と言う分け方になっている。

しかしこの分類も微妙で、かなりしっかりしているのに3Fの人もいれば、その逆もある。

今日は2F。もっともしっかりしていると思うのが、今年99歳の人である。新聞なども読んでいる。今度政権が代わったことについても興味を持っているのだ。「○○さんは昨日の新聞なんか読んでいる。昨日も今日も分からないらしい。まだ若いのに」なんて言うのである。

99歳に比べたら、大抵の人は若いヤ。私などはまだら惚けがはじまっている。昨日の新聞を読むことだってある。すごい人だなあ。

市長から、白寿のお祝いの花束が届いていた。

御伽婢子・97

下界の仙境・1

昔、太田道灌は江戸に城を築いた。江戸は水が乏しい土地で、多くの人が苦労した。

そのころ舟木甚七という金持ちの町人がいた。掘り抜きの井戸を作ろうとして、抗夫を雇い、人足を入れて何百メートルも掘らせたが、ついに水は出なかった。

抗夫はその穴の底に座って暫く考えていたが、地面のそこから犬の声が聞こえる。鶏の鳴き声もする。不思議に思って、もう1-2メートル掘ってみたら、切り通しの石の門が出てきた。入ってみると、両側は壁になっている。通路らしい。暗い中を手探りで100メートルほど進むと、切り通しの出口で、にわかに明るくなった。

上を見ると、青天白日の空である。下を見ると、大きな山の峰が続いている。どうやら別世界のようだ。

抗夫は峰におり、山を登り、谷を下り、約4キロほど進むと、山の中に立派な宮殿があった。玉や金銀、瑪瑙、瑠璃などをふんだんに使った宮殿である。庭には大木が生い茂り、不思議なことにどの木にも竹のような節がある。葉っぱは芭蕉のようで、紫の花が咲いている。花の大きさは、荷車の車輪ほどもある。

花の間を五色の蝶が飛び回り、その羽根の大きさは、団扇ほどもある。大形の鳥が梢を飛び回り、木も草も見慣れぬ実を付けている。

岩の間から二筋の滝が流れている。一つは澄んだきれいな水、他の一方は乳白色の水が流れ落ちている。

抗夫は楼門の前に行った。門の上に「天桂山宮」という額がかけられていた。

抗夫に気づいて、二人の門番がとがめ立てをする。

「おまえは何者だ。どうやってここに来たんだ」

「私は井戸掘りの抗夫です。深くまで掘ったら犬や鶏の声が聞こえたので不思議に思って、ここまで来ました」

門のうちから20人ばかりの小ぎれいな者たちが出てきて、

「汚らわしい匂いがする。どうしたのだ」

と門番を責める。門番は恐縮して答える。

「人間世界の井戸掘り抗夫が、迷ってきました」

その時また奥からきらびやかな衣装をまとい、金の冠を被った者が来て、

「この抗夫を案内してやりなさい」

と命じた。

                           続く

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