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2009年6月17日 (水)

入間川のスケッチ 梅花屏風・3

6月17日(水)

入間川のスケッチ

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「千曲川のスケッチ」なら藤村だけれど、私のは入間川。入間川は我が狭山市を流れる川で、荒川の支流である。入間川の河川敷と智光山公園は、ちょっと暇のあるときに向かう、私のお気に入りの散歩コースである。

近ごろは散歩の時、大抵スケッチ用具を持っていく。絵の趣味があって良かったなあと思っている。あいかわらず下手ですけれどもネ。

子供のころから絵は好きだったけれど、成績は悪かったなあ。体育と音楽と、図工の成績は、いつも芳しくありませんでした。ですから好きと言ってもタダそれだけのことで、よい絵を描けたというわけではありません。

公民館で絵を描き出してから、間もなく10年になります。その割に進歩しないのは、センスがないためでしょう。今は外でスケッチをしますが、2-3年前は、スケッチをするぞ、するぞと思って家を出るのに、なんとなく気後れがした、スケッチブックを開けませんでした。その後何とかスケッチブックを開けるようになりましたが、鉛筆で描くだけでした。水彩絵の具を持ち出すようになったのは、今年になってからです。スケッチで、水彩の色を付けて描いたものは、まだ10枚くらいのものでしょう。

でも今後は、描きますわヨー。ハハ。

御伽婢子・30

梅花の屏風・3

前回までのあらすじ 16世紀、京都では兵乱が相次ぎ、公家や殿上人の中には山口の大内義隆を頼って、難を逃れる者がいた。中納言藤原基頼もその1人である。ところが大内家に反乱があり、義隆は自害した。その内乱を逃れて、中納言は京へ帰ることになり、財宝を舟に積んで、広島沖まで来た。ところが船人が悪心をおこし、中納言やその家来を海に投げ込み、財宝を横取りした。そして中納言の北の方を自宅に連れ帰り、せがれの嫁にしようとした。ある夜、北の方は1人逃れて、夜通し走り、林の中の尼のいる家にたどりついた。

尼は北の方に声を掛けた。

「これはまた、見慣れぬ方ですね。こんなに朝早く、しかも裸足で。一体何があったのですか?」

北の方は、とっさに作り話をした。

「私は、さほど遠くないところに住むものです。夫は去年都に行って討ち死にし、今は姑に仕えています。姑は嫁いびりが激しく、小姑も辛く当たります。あまつさえ、さまざまな濡れ衣を着せられ、辛いことこのうえもありません。昨夜、9月の13夜に舟に乗って月見をしました。みんな酒を飲んで、私は酌を致しました。ところが誤って、盃を海に落としてしまいました。どんな恐ろしい仕打ちが待っているかも知れません。夜陰に乗じて逃げてきたのです」

「そうですか。なるべくならお帰りになるのが良いと思いますよ。何ならお送りしましょう。姑には私どもが詫びて差し上げます。それともここにいて、誰か良い人と結婚しますか? 仲人を頼んであげますよ」

「いいえ、どちらも気が進みません。ぜひ尼にして下さい」

「あなたの決心が固いなら、それも良いでしょう。昔淳和天皇の后が六甲山に籠もり、如意比丘尼と申されました。その方がこの寺へ来て浦島太郎の玉手箱を納め、空海和尚に供養させました。由緒ある寺ですが、時が移り、今はこのように寂れた寺になりました。今この寺に住むものは、50歳ばかりの尼が3人、もう1人若い尼があれこれと雑用をこなしています。皆、心を清め、修行をしています。若く美しいあなたが髪を切り、墨染めの衣を着て尼になるのはいたわしいけれど、まぼろしのごとき命なのですから、誠の道に入り、愛着執心をはなれることもよいでしょう」

尼は続けて言う。

「ここは人影はまばらで、雑草や藪が茂り、人影はまばらです。友とするのは、浜から聞こえる波の音、松を吹く風、浜の千鳥の啼く声、後ろの山の猿の声、これより他に聞こえるものはありません。かゆを食し、妄執を払い、恨みもなくねたみもない胸中に至にはよい環境です。世にいてあれこれと思い煩うより、世を捨てて仏の道に生きなさい」

尼は北の方を仏前に導き、剃髪をし、法名を梨春と名付けた。

                       続く

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