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2009年6月 1日 (月)

わらしべ長者 妻の見ている夢を夫が現実に見る

6月1日(月)

精障者作業所Mへ。畑仕事など。

わらしべ長者の「わらしべ」

わらしべ長者というのは、長野の民話だそうだ。1本のわらしべを手に入れた者が、それを順々に交換していくうちに、長者になっちゃたという話しだ。そんなこと、あったらいいけどね。私には、買ってもいない宝くじが当たるとか、絶世の美女に惚れられるとか、そんなことはないんだもんな。ァ~ァ。

ま、それはともかくとして、この「わらしべ」に少しこだわっている。私の田舎では(秋田県の南部)「わらしべ」というのは、藁の葉っぱの部分を言った。藁の束を穂のところで掴み、他の手で藁の間に指を差し込み、下に引き下げると、握った手に藁の幹が残り、引き下ろした方に藁の葉っぱが集まる。この葉っぱをわらしべといった。

私が田舎にいたころは子供用の長靴などはなかったから、子供が履く長靴は、みんなぶかぶかで大きかった。そのぶかぶか解消と保温のため、長靴の底に藁を折り曲げて敷いたものだが、これを藁ではなくわらしべを敷くと、当たりが柔らかく、暖かかった。

私たちは、藁とわらしべを分けて使っていたから、「わらしべ長者」は「わらしべ」の意味を間違えていると思っていた。ところが「広辞苑」で「わらしべ」調べると、「①稲の穂の芯、藁ミゴ、②打藁の屑」とある。

してみると、「わらしべ長者」の「わらしべ」は正しいんだね。私の理解するわらしべは、広辞苑の②の部分に近い。それにこんどは、広辞苑の「藁ミゴ」が気になる。広辞苑では、「藁の幹」が「藁ミゴ」になるようだけれども、私の理解する「藁ミゴ」は、藁の穂を掴んで引き抜いたとき、最初の節から上だけが抜けてくる、その部分である。穂のついている幹、だけがミゴなのだ。最初の節から下の部分は、たとえ幹であってもミゴではない。広辞苑の分類は荒っぽい、というのが私の感想です。

御伽婢子第3巻・通算18

妻の見ている夢を夫が現実に見る

  原作 浅井了意

  現代語訳 ぼんくらカエル

山口の城主大内義隆の家来、浜田与兵衛は港町の遊女を妻として迎えた。姿形が美しく、書も巧みで歌の道に優れ、情け深く風流を解する女性である。浜田は深く妻を愛し、妻もまたそれに答えた。

主君大内義隆は将軍の招きで京に上り、正3位を授けられ、しばらく京にとどまった。浜田もこれに供をした。浜田の妻は、首を長くして浜田の帰りを待ちわびていた。

8月15日の夜、あいにくの曇りで月が見えなかったので、妻は、

  おもひやる都の空の月かげを

     いくへの雲かたちへだつらむ

(都の空はどうなのだろう。幾重にも雲が立ちふさがっている。夫の様子も分からない)

と詠み、夫を思って眠られぬ夜を過ごすうち、いつしかうとうととした。

実はその日、大内義隆とその一行は国に帰ってきていた。しかし、あれやこれやと用事があり、浜田が城を出て自宅に向かったのは、夜もかなり更けていた。

浜田が帰宅するその道の途中で、幕を張り巡らし、灯を明々と掲げ、満月を見ようとして、男女10人ばかりが宴会を開いていた。浜田はいぶかって、柳の陰から覗いてみると、なんと自分の妻もその中にいる。浜田は少しむっとしてなおもその様子を見ていた。

座の中心にいる者が、

「月見の宴だというのに、心ない雲だ。この場を盛り上げるために何か一言言え。歌を詠め、と浜田の妻に言う。妻は断ったけれども、周りの人達も口を揃えてすすめるので、

  きりぎりす声もかれ野の草むらに

    月さへくらしこと更になけ

(枯れ野に啼いているきりぎりすよ、月も出ない今宵、もっと泣きなさい。私も夫と離れたままで泣きたい気持ちです)

座中は賑やかに宴会をしたが、17・8歳に見える少年は、盃を前に置いているが飲もうとしない。人々がすすめると、少年は浜田の妻に、

「あなたが歌を詠んでくれれば飲みましょう」

という。女房は、

「私は自分の思いに寄せて、1首は詠んだけれど、後は勘弁してください」

と断った。しかし人々は許さない。やむをえず、

  ゆく水のかえらぬけふをおしめただ 

    やかきも年はとまらぬものを

(ゆく水は流れ下るだけで帰ることはない。若くても年月は止まらないものです。今日を大切にしなさい)

と詠むと、また盃は巡った。しばらくすると、また浜田の妻に、こんどは歌をうたえと言う。

                       続く

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