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2008年9月 3日 (水)

日本紀行

9月3日(水)

イザベラ・バードの『日本紀行』。

日本人は、いつも次のように書かれる。

「黄色い肌、馬毛のように硬い毛髪、弱々しいまぶた、細い目、下がり眉、平たい鼻、へこんだ胸、モンゴロイド特有の顔立ち、脆弱な肉体、男のよろよろした足取り、女のよちよちとした歩き方など、総じて日本人の外見からは退化しているという印象を受けますが(後略)」(下巻104ページ)

ひどいものですね。正直な印象なのでしょう。作者は、けして日本人が嫌いなのではないのです。これに反してアイヌは、

「男性はだいたい中背で胸幅と肩幅が広く、がっしりとして、非常に頑健な体をしており、(中略)口は大きくよい形をしています。(中略)目は大きく、かなり彫りが深くて、非常に美しく、濃くてすんだ茶色をしています。目の表情は並はずれて和やかで(後略)」(下巻104ページ)

ウーン、日本人とは随分違います。アイヌの女性については、大きい人はいないと言った後で、次のように書いている。

「美しい体型をしており、姿勢がよく、しなやかで、よく発達しています。(中略)胸はよく発達しており、しっかりした伸びやかな足取りをしています。(中略)歯はすばらしく、笑うと惜しみなくその歯を見せます。口はいくぶん大きめですが、形はよく、また口元の上下に帯状の刺青をして容貌を損ねているにもかかわらず、喜ばしいことに血色のいい美しい顔立ちをしています。(中略)白老のある少女は何か事情があるのか刺青をしていないのですが、顔立ちといい肌の色といい、また生まれながらに優美なことといい、これほど美しい人間に久しく出会ったことがありません。(後略)」(下巻107ページ)

アイヌについては、外見ばかりでなく、礼儀正しさ、優しさ、親切など、さまざまに褒めながらも、次のように言うのである。

「このアイヌたちは未開の人々のなかでは疑いなく高位にいます。しかしながら、もっとも野蛮な遊牧民と同様変えるのはまったくむりで、文明との接触はそれがあったとしても、彼らの品位を落とすばかりです。」

イザベラ・バードは温かい目で日本人やアイヌを見ますが、救いがたい二つの偏見があります。一つは、ある人々を野蛮人と思い、その人々は向上しないと思いこんでいること。もう一つは、正しい宗教はキリスト教だけで、本当の進化を遂げるには、キリストを信じなければならないと考えていること。

それを除けば、性格に、公平に物事を見ていると思います。

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