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2008年8月 4日 (月)

小規模作業所M、俳誌

8月4日(月)

小規模作業所・M

精障者小規模作業所Mへ。畑は草だらけで手もつけられないのではないかと心配していたが、サツマイモの蔓が雑草に負けずに生い茂っていた。毎年この畑、紫蘇は放っておいても生えてくる。その紫蘇の葉を摘んで帰る。

荷造り用の平らなテープ(幅1センチほどで、こよりのような紙紐を何本も並べ、接着剤で固めたもの。簡単な器具を使い金具できつく締める)を利用して、竹トンボ作りをしようとしているのだが、なかなか上手くいかない。竹トンボの羽根の型を作り、テープを型に当ててアイロンにかけ、急激に水で冷やす。そうすると、テープが竹トンボの羽根のかたちにかたまるのだけれども、本物の竹で作るようには、その形が上手くいかないのである。

まだ。研究の余地あり。

俳誌『俳句界』

それこそ、俳句界の動きや話題になっていることを知るために、俳誌を1誌だけ読むことにしている。今月は『俳句界』を買った。ふたつの特集が気になったからである。その一つが「鈴木しず子」、もう一つが「小国民の敗戦」。

鈴木しず子は、俳句界で、謎の俳人と言われている。終戦後、彗星のように現れて、彗星のように消えた。もし生きていれば、今88歳だそうだ。

     夏みかん酸っぱし今さら純潔など

     コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ

などという俳句を知って、気になっていた。取り上げられた俳句を読んでいると、戦時中の製図工から始まって、やがてダンサーになり、黒人兵のオンリーになったようだ。オンリーというのは、今では死語になったが、ただ1人の米兵相手に囲われる娼婦で、日本人同士なら、妾というのに近いかも知れない。

     青葉の日朝の点呼の列に入る

     ダンサーになろか凍夜の駅間歩く

     墜ちてはいけない朽ち葉ばかりの鳳仙花

     娼婦またよきか熟れたる柿食らう

小国民の敗戦

小国民というのは、戦時中の小学生の呼び名である。軍国主義と結びついて生まれた言葉ではあるが、この言葉自体には軍事色がないので、戦後も2-3年は使っていた。私はお祭りの時、当時やっかいになっていた叔父に小遣いをもらって、「小国民の友」という薄っぺらな雑誌を買ったことを覚えている。まだ、「少年倶楽部」などは休刊中だった。

私よりも2-3年上の俳人による当時の記憶と、小国民新聞に掲載された小学生の俳句が取り上げられている。

     焼け跡に野菜まきする親子かな

     父戦死ことしの冬の寒さかな

     兄は今いずこで夏の月を見る

     夕立や鎌を片手に山を見る

     稲刈りやいなごを払う鎌の先

当時は、小学生だって、働かなくてはならなかった。

     家中でさつま味はう夕げかな

サツマイモがおいしいから食べているのではなく、米がないから食べているのです。

     母さんに俳句おそわるいろりばた

こういうのは良いね。救われる。

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