« 俳句大会 | トップページ | 竹トンボもどき »

2008年8月18日 (月)

細工の唐船・1

8月18日(月)

「狗波利子」第7巻を今日から始めます。「狗波利子」の最後の巻です。

細工の唐船・1(狗波利子・通算63回)

     原作・浅井了意  現代語訳・ぼんくらカエル

永享4年(1430年)9月、足利将軍義教卿、富士山を見るため東国、駿河国に行幸した。

このことは前の年に思い立たれて、兼ねてから駿河国守今川範政殿に仰せつけられていた。しかし、執権の斯波、細川、畠山などが、

「今は大乱の後で、国力は衰え民は疲れている。しかも南方の敵は未だ滅びたわけではない。こんな時にはめでたい行事もなさらない方がよい。思いとどまってください」

と、たびたび諌言していた。

そのため延び延びになっていたが、長年の希望なので、やはり義教は、駿河国を尋ねることになった。

駿河守は将軍義教の希望を兼ねてから承知していたので、どのようにおもてなしをするか家臣たちに相談した。家臣たちを呼び集め、来年9月、将軍が来臨されること、お迎えする御主殿の前の大きな池があること、その池の上で何か珍しい趣向を凝らすことは出来ないか、と下問した。

末席に連なる者が申し出た。

「私は細工が得意です、もし1年の休暇をいただけるなら、国元へ帰り、何か将軍の慰みになる物を工夫いたします」

「それはよい。国に帰り、細工物を作ってこい」

駿河守は彼の申し出を受けた。細工人は喜んで国帰り、家に引きこもって細工物を仕上げた。

                                                  続く

|

« 俳句大会 | トップページ | 竹トンボもどき »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/118203/23070611

この記事へのトラックバック一覧です: 細工の唐船・1:

« 俳句大会 | トップページ | 竹トンボもどき »