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2008年7月23日 (水)

杉谷源次・附・男色之弁

7月23日(水)

杉谷源次・附・男色の弁(狗波利子・通算46回)

    原作・浅井了意   現代語訳・ぼんくらカエル

文禄3年(1594年)のことだったろうか。

伊勢の国司の家に、深見喜平という才覚のある気の利いた侍がいた。良く奉公をして、外に屋敷を持つことを許され、奥方を持つまでになった。

奥方の使う小姓に、杉谷源次という見目美しい者がいた。喜平は心をひかれ、あれこれと気を惹いてみるが、いっこうに色よい返事をしない。そこで恋文を書き、源次のたもとに入れた。

    伊勢の海あら磯によるうきみるの

             うきながらみるはみぬにまされり

という歌と共に、行く末までも契ろうではないか、このことは決して人に漏らすな、と書いておいた。

源次はどう思ったのか、そのことを同僚に漏らしてしまった。そのため家中の噂になり、喜平は恥ずかしいこと限りがなかった。返事をくれないだけならばまだしも、人に漏らすとは何事か。人を馬鹿にしている。このままでは見苦しいことになるばかりだ、と憤慨した。

喜平は、源次が朝早く目覚めて寝床から出てきたところを捉えて、あっさりと斬り殺してしまった。そして自分も腹を切って死んだ。

人々は、二人を共に墓に埋めたところ、夜な夜な人魂がでるようになった。

国司はことの次第を知り、憎いけれども、そんなに執心が深かったのかと気の毒にも思った。それで僧を頼み、墓の前で経を読んでもらったところ、人魂は出なくなった。

国司はいたく感心し、その僧を呼んで、仏法の話を聞いた。そして男色などについて書かれているような経はあるかと尋ねた。

僧は次のように答えた。

お経の中には男色について直接説いたものはない。邪淫戒のうちに、非道淫戒があり、その中にはいるだろう。

                         続く

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