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2008年5月31日 (土)

なぜ訳す?  武庫山の女仙

5月31日(土)

狗波利子をなぜ訳すのかなど

特養老人ホームSの遠足は雨のため中止。おかげで暇が出来ました。

「狗波利子」の現代語訳を始めてからは、パソコンの前にいる時間が長くなりました。「狗波利子」を訳すときは、パソコンのまわりに、「広辞苑」、博友社の「大漢和字典」、岩波の「古語辞典」、角川の「日本史事典」などを置きます。

それらの辞書をめくっても、はっきりしないこともあります。江戸時代の初期に書かれたものですから、古文になれている人なら、すらすらと訳せるのでしょうが、私は、ひっかかりながら訳しています。いわゆる擬古文というのですかね、原作は、古い時代の文章スタイルで書かれています。

「狗波利子」を訳せば、古典などをもう少し楽に読めるようになるのではないか、などと考えての訳です。まあ、自分の勉強のためですね。それに、荒唐無稽な話しは好きですから・・・。

全7巻のうち、今訳しているのは2巻目。1巻目は意外につまらないと思いました。2巻目には興味を持てるものもあります。

作者は浄土真宗の出家ですから、仏教説話というめんがあり、それが強く出過ぎると、訳している方ではつまらなく感じます。「武庫山の女仙」や、次の「原隼人佐謫仙」などは、おもしろみもあるようです。

武庫山の女仙 3(狗波利子 通算16回)

   原作 浅井了意   現代語訳 ぼんくらカエル

(前回までのあらすじ。小野民部が武庫山で不思議な女性に会う。その女性に武庫山の由来や身の上話を聞く。女性は数百年前の天長天皇の側室に仕える女官だった。側室と、もう1人の女官は天に登った。語り手の女性は武庫山に残った。)

・・・その後は、松の葉を食べ、数百年を過ごしました。夏だからといって暑さを感じず、冬だからといって寒いわけでもない。山や谷を登り下りしても、疲れることもない。体は健やかで、歳をとることもありません。

最後にその女性が聞いた。

「ところで、今はどんな世の中なのですか?」

民部は答える。

「天長天皇の頃からは、すでに数百年もたっています。今は天正天皇の時代です。世の中は乱れて、あちらでもこちらでも戦があります。国は治まらず、人々は苦しんでいます。身分の高い人も低い人も、心穏やかには過ごせません。まるで浮き雲のような世の中です」

そう答えて、民部は、

「今日は本当に尊い話を聞かせていただきました。まことの仙人に会い、何ともありがたいことです」

と頭を下げている間に、女仙は消え失せてしまった。

民部は、不思議でならない。麓の里で、女仙のことを話し、誰かその人にあった者がいるかと尋ねた。すると、ある男が大いに驚いて、

「わが家の亡くなったお爺さんが、若いときに、芝刈りで山に入ったとき、二十歳あまりの美しい女性にあったと話していました。木の葉で出来た着物を着て、岩の上に立っていたのですが、こちらの驚く声を聞いて、飛んでいるとも走っているとも言えぬような早さで、峰を越えて消えたと言うことです。その後、見た人の話は聞きません」

と答えた。

                            終わり

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